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違法物件に宿泊している? 民泊を利用するときに注意したいこと

民泊
(写真=PIXTA)

 2016年1月3日の読売新聞に、「『民泊』で苦情や通報368件」と題された記事が掲載されました。

 その記事には「マンションの空き部屋などに宿泊する『民泊』を巡り、旅館業の許可権限を持つ政令市など全国95市区のうち33市区に2012年度以降、近隣住民らからの苦情・通報が少なくとも368件寄せられ、うち9割が京都、東京、大阪に集中することが読売新聞の調査でわかった」と書かれていました。

 「民泊」とは、文字通り「民家に泊まる」ことです。普段は普通の住居として使っている部屋を一時的に旅行者などに貸し出して、宿泊者は宿泊料を支払います。民泊に似た宿泊形態として、「民宿」があります。旅館業法上、民宿の多くは「簡易宿所営業」に該当するとされています。ホテル、旅館、下宿以外で宿泊料を取って人を宿泊させるということで、旅館業法にのっとった運営をしなければなりません。

 民泊はあくまで民家に泊まるという名目なので、旅館業法の規制を受けないとされてきましたが、宿泊料を受け取る目的で、常時、部屋と寝具を用意していたならば、民泊であっても実態は民宿とみなされて旅館業法に抵触します。これが、民泊に関する法律上の問題です。

 宿泊料としてお金を受け取り、部屋に泊まらせるという行為が常態化しているとすれば、民泊も旅館業法に違反しているということになるのでしょう。しかし、現在はどこで営業行為を行っているかという判断が難しいため、黙認されているというのが実態です。しかし、あまりに継続的かつ悪質と判断された場合は、摘発されることもあるようです。

「条例でOK」の自治体も出てきたが・・・

 日本を訪れる海外からの旅行者はここ数年で急増しています。東京や大阪といった首都圏では宿泊施設が足りないというのが現状です。2020年の東京オリンピックを目前に控えて、今後も民泊へのニーズは高まるばかりでしょう。こうしたことから、政府は「国家戦略特別区域」を制定しました。区域に制定されたエリア内では、旅館業法の特例として民泊を合法化させていく方針を発表しています。

 また、独自に条例を制定する自治体も現れてきました。2015年10月27日には全国で初めて、大阪府が民泊を認める条例を成立させました。2016年春の施行を目指し、具体的な取り組みが始まっています。東京都大田区においても、同様の条例を制定する動きが出てきています。これに追随する自治体が、今後現れてくるでしょう。ただし、このような動きが出できたからといって、すべての問題が解決するわけではありません。

6泊7日の壁

 国家戦略特別区域、大阪府の両方において、民泊が認められるための条件は「空室を6泊7日以上利用すること」です。大田区の条例案も同様です。言い換えると、同じ民家に6泊7日以上宿泊しない限り、合法的な民泊にはならないということです。

 ところで、この「6泊7日」という期間は現実的なものなのでしょうか?

 観光庁の『訪日外国人の消費動向』によれば、日本に滞在する外国人の平均滞在日数は6日以内が6割を占めています。(参照:http://www.mlit.go.jp/common/001107026.pdf

 同じところに6泊7日以上いる観光客は、かなり少数派と見て良さそうです。ですので、条件とされたこの期間は、外国人観光客のニーズにマッチしていないかもしれません。実効性のある条例にするためには、2泊3日程度にまで短縮する必要がありそうです。

民泊が違法でなくなったとしても・・・

 さらに、民泊は別の問題点も抱えています。条例、法律などで民泊が許可された区域内の物件であっても、民泊用の施設として運営できないケースもあります。たとえば、賃貸物件を民泊として第三者に提供することは、「住居として利用するために賃貸する」という本来の目的から逸脱しています。発覚した場合、退去および損害賠償請求などの厳しい措置が取られるかもしれません。また、賃貸ではなく分譲の物件であっても、周辺住民のトラブルを回避するという目的から、民泊での利用を禁じている場合もあります。これは各マンションの管理組合の方針によって異なるので、もしあなたが「民泊」を始めようとするならば注意が必要です。

まとめ

 民泊では、ゲストとして利用する観光客に一定のマナーが求められます。ホテルなどの宿泊施設と異なり、他人の家を貸してもらうことになります。隣の部屋の人は観光客ではないのです。部屋をできるだけきれいに使うこともさることながら、周辺住民に迷惑をかけないようにすることも求められます。

 民泊を利用する側のマナーに問題がなければ、ホテル・旅館不足を補完する宿泊施設として「市民権」を得られるのもそう遠くないかもしれません。しかし、利用者のマナーに欠ける行為が目立つようであれば、民泊が市民権を得るのは難しくなるでしょう。まさに、「人に迷惑をかけないようにする」という「日本的」なマナーが守られるかどうかに、民泊の未来はかかっているといえそうです。

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