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空き家、空室があってもメリットはあるの? 不動産投資における3つの節税ポイント

空室
(写真=PIXTA)

 総務省が2015年9月に発表した「2013年住宅・土地統計調査(速報集計)結果」では、日本全体での空き家率が過去最高の13.5%となりました。およそ7.5戸に1戸が空き家となる計算で、人口減少による空き家の増加が社会問題になってきました。

 今回は、期せずして空き家・空室にとなってしまった場合でも、不動産投資において、どのような利点があるのかを解説してみます。

ポイント1:固定資産税や都市計画税の節税になる

 利用されていない更地や青空駐車場と比べて、アパートやマンションの敷地1戸につき200平方メートルまで、固定資産税は1/6に、都市計画税は1/3になり、税金が大幅に減額されます。実は、これが老朽化した空き家が減らない大きな原因になっていました。当然ですが、地価の高い地域ほど減額幅は大きくなります。そのため、都心部では空き家が目立つ傾向にあるのです。

 全国的な空き家の増加に対処するために、2015年12月「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行されました。この法律により、各自治体は倒壊の危険性のある空き家に対して、注意、勧告や固定資産税減免の解除、強制撤去などが行えるようになりました。しかし、この法律を根拠に行政から勧告を受けるのは、すべての空き家ではありません。行政から「特定空家等」という認定を受けた空き家に限られるので、空き家をお持ちの方も、さほど神経質になる必要はありません。認定されない限りは、固定資産税や都市計画税の軽減は続きます。

 参考までに特定空家等の判断基準をみてみましょう。国土交通省による、特定空家等の物的状態の判断基準は4つあるようです。

① 基礎や屋根、外壁などに問題があり、倒壊などの危険があるもの
② ごみの放置などで衛生上有害なもの
③ 適切な管理が行われておらず、著しく景観を損なうもの
④ その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切なもの

 さらに、特定空家等と認定するには、建築物や通行人などに対して悪影響をもたらす恐れがあるか否か、その悪影響の程度と危険などの切迫性を勘案し、総合的に判断されます。自治体はこうした点を考慮しなければならず、空き家だからといってすぐに特定空家等と認定されるケースはむしろ少ないと思われます。

ポイント2:相続税の節税

 続いて相続税の節税効果ですが、土地の場合、賃貸用のマンションやアパートを建てると「貸家建付地」として評価されます。これは、更地にしておくよりも相続税評価額を2割ほど減額することができます。

 また、建物においての相続税評価額は、現金で保有している場合と比べて6割ほど減額することができます。さらに不動産を貸し付けている土地で、小規模宅地の特例制度の適用を受けることができると、土地の評価額を最大8割まで減額することができます。ただし、小規模宅地の特例制度は複雑な条件があるので、気になる方は税理士に相談してください。

 また、アパートの建築や投資のための借入金があれば、相続財産から全額が控除されることになります。これらの評価減と債務の控除により、相続税を大幅に減らすことが可能となりますので、相続税対策として活用されているのです。

ポイント3:損益通算での所得税の節税

 もう一つの節税のメリットは、所得の「損益通算」ができることです。特にサラリーマン大家の方の場合は、不動産収入が税務上赤字になると、給与所得と不動産収入を通算して確定申告することで、給与所得で源泉徴収されていた所得税から還付金が得られます。つまり、払いすぎた税金が戻ってくるのです。

 もう少し詳しく説明しましょう。不動産投資では、不動産収入(家賃収入)よりも必要経費が大きくなり、税務上赤字になるときがあります。賃貸物件が空き家や空室になったことで赤字となった場合、給与といった他の所得から赤字分を差し引くことで所得の合計が少なくなり、 所得税や住民税などが減額されることになります。これが損益通算です。

 また必要経費には、現金で支出を伴わない帳簿上の費用「減価償却費」があることも、不動産投資の有利な点でしょう。減価償却費とは、建物などのように時間の経過とともに減少していく価値について、その減価分が経費として計上できることをいいます。特に、新築のアパートやマンションで投資を開始し始めた直後は、減価償却費が大きいため不動産所得が赤字となるケースが多いのですが、サラリーマンとして本業をお持ちの方なら、確定申告(青色申告)をすると所得税の還付を受けられます。申告には、簡単な帳簿を付ける程度で済みます。

まとめ

 不動産投資では、賃貸向け戸建ての空き家やマンション、アパートの空室は、家賃収入が無くなるので最大のリスクです。本来、空き家や空室があることは喜ばしくありませんが、「節税」対策においてはメリットもあるのです。

 不動産投資の本来の目的は家賃収入を確実に上げることです。ですので、空き家や空室は本来あるべき姿ではありません。しかし、結果として空室が出てしまっても、上記のような節税メリットがあるのです。その点は覚えておいても損はないでしょう。

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